エコノミストが選ぶ 必読2012年経済書・経済図書ランキング10 by 日経
日本経済新聞 2012年12月30日付けで
エコノミストが選ぶ 経済図書ベスト10 の特集をしています
年末年始の休暇中に是非読みたい一冊
アマゾンなら明日とどきます
・原則として2011年12月~2012年11月に刊行された書籍が対象。
・選者にそれぞれベスト5をあげてもらい、推薦者の数や順位の高さなどをもとにランキングを作成した。
選者は次の11人(五十音順)
▼大竹文雄(大阪大教授)▼奥村洋彦(学習院大名誉教授)▼後藤康雄(三菱総合研究所チーフエコノミスト)▼鹿野嘉昭(同志社大教授)▼地主敏樹(神戸大教授)▼嶋中雄二(三菱UFJモルガン・スタンレー証券参与・景気循環研究所長)▼清家篤(慶大教授)▼宅森昭吉(三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミスト)▼寺西重郎(日大教授)▼福田慎一(東大教授)▼八代尚宏(国際基督教大客員教授)
1位
『法と経済で読みとく雇用の世界』
政府による介入が経済にもたらす影響を労働・雇用問題の面から検証した。格差是正を目的とする労働法の規制強化は、企業や労働者の行動を変化させ、法改正の狙いとの間にズレが生じる場合も多い。政府の役割とは何かを改めて考えさせる一冊だ。大竹文雄・大阪大学教授は「法学者にも経済学の考え方が、経済学者にも法律がわかるようになる本」と推薦する。


2位
『不況をさっさと終わらせろ』
リーマンショック以降、いまだに好転の兆しを見せない世界経済。なぜ目下の増税や財政緊縮は愚策なのか?失業者増加のダメージは一時的なものではなく、長期的にも経済をむしばむ?では、各国政府と中央銀行、そしてわれわれが本当になすべきこととは―?いま最も信頼できるノーベル賞経済学者が、ついに叩きつけた最終解答。
著者ポール・クルーグマンはマサチューセッツ工科大学教授、スタンフォード大学教授を経て、現在プリンストン大学教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授。大統領経済諮問委員会の上級エコノミスト、世界銀行やEC委員会の経済コンサルタントを歴任。ニューヨークタイムズ紙の辛口コラムニストとしても絶大な人気を誇る。1991年、40歳以下の最も優れた経済学者に贈られるジョン・ベイツ・クラーク賞受賞。2008年、ノーベル経済学賞受賞。


3位
『戦前期日本の金融システム』
経済史の専門家による900ページを超える大著である。戦前の金融システムを、資金の供給や企業統治の仕組みを軸に分析している。鹿野嘉昭・同志社大学教授は「戦前期における金融システム研究の到達点であり、戦後から現在に至る金融のあり方を議論する際の必読書」と位置付ける。「日本経済の長期低迷が続く中、金融システムの成り立ちを改めて考えさせてくれる絶好の書」(福田慎一・東京大学教授)との指摘もあった。
「日本銀行の設立」の項目では、1880年代に公布された日本銀行条例は行政による支配の強力さが際立っていたと説明し、中央銀行に対して行政府が強大な監督権限を持つベルギーの条例を参考にした経緯に触れている。98年施行の改正日銀法で担保された「日銀の独立性」を巡る議論が活発になっているが、議論の出発点を確認するのに役立ちそうだ。


4位
『「失われた20年」と日本経済』
2012年度・第55回「日経・経済図書文化賞」の受賞作
バブル崩壊後の長期停滞で、われわれは何を失ったのだろうか。マクロ経済全体や対外不均衡、生産性、成長率などについて需給両サイドを考慮した分析、国際比較、マクロデータだけでなくミクロデータを活用するなど、総合的視点から日本経済のパフォーマンスを幅広く検討し、停滞脱出に向けて何をすべきかを問う渾身の力作。


5位
『国債危機と金融市場』
日本の国債問題を考える材料になる基礎理論を解説し、いくつかの解決策を示す。年金や医療制度への言及もあり、問題点をわかりやすく整理している。宅森昭吉・三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミストは「最近、マクロ経済について話題になることが多いが、議論の基礎になる一冊」とみている。


6位
『タックスヘイブンの闇』
国際金融の暗部に迫る。欧米主要国が自国に有利な形で金融取引が進むように税制面での優遇措置を競ってきた実態を明らかにしている。「システマティックな研究がほぼ不可能なテーマなので、勇気あるジャーナリストによる網羅的な調査報道は貴重。進行中の国際金融の制度改革についても再考させられる」(地主敏樹・神戸大学教授)


7位
『「Gゼロ」後の世界』
米国の存在感が弱まり、リーダーシップをとる国が存在しない「Gゼロ」になったとの認識のもとで、資源などを巡る保護主義の台頭を予測する。奥村洋彦・学習院大学名誉教授は「米中関係の将来像を具体的に描写し、国際社会での勝者と敗者を決める条件を示すなど、論考の土台として役立つ」と評価する。


8位
『世界を救う処方箋』
社会の分断、エネルギーの枯渇、環境破壊……。
アメリカの危機の淵源に、
地球全体の課題を解くカギがある!
世界各地で貧困と戦ってきた経済学者ジェフリー・サックスが、今回、危機に瀕する祖国アメリカに目を向けた。増大する一方の貧富の格差、社会の分断、教育の劣化、巨額の財政赤字と政治腐敗、グローバリゼーションへの対応の遅れ、環境危機の深刻化……。悪化しつつある母国の病状を、途上国支援の現場で鍛えられた「臨床経済学」を応用して根本から診断、諸課題に対する抜本的な処方箋を提示する。
サックスは説く。いまこそ、私たちは行き過ぎた富の追求を見直し、とくに富裕層はその社会的責任を自覚して、「文明の対価」、すなわち税金を応分に負担すべきだ。目指すべきは、政府と民間が協調し、効率性、公平性、持続性が保証された他者への共感にみちた社会である。それがひいては、人類全体への共感へと至り、世界を救うことにつながるのだから。


9位
『ケインズかハイエクか』
「大きな政府」か、「小さな政府」か――。二大経済学者の論争のすべて。不況からの回復策をめぐり、二人の天才はなぜ真っ向から衝突したのか。学会から政界へ、イギリスからアメリカへと舞台を移しながら繰り返された両雄の激しい抗争、そして知られざる信頼と友情の物語を、西部劇さながらの巧みなストーリーテリングで描く。今なお経済学を二分する思想対立を根本から学び直せる絶好の一冊。


10位
『高品質日本の起源』
2012年度・第55回「日経・経済図書文化賞」の受賞作。
日本企業の高品質は戦後になって形成されたわけではない。トヨタ式生産システムに代表される発言する職場は、すでに戦前の超優良企業である紡績業に存在していたのだ。労働経済学の権威が、高品質発生の起源に挑む。


エコノミストが選ぶ 経済図書ベスト10 の特集をしています
年末年始の休暇中に是非読みたい一冊
アマゾンなら明日とどきます
・原則として2011年12月~2012年11月に刊行された書籍が対象。
・選者にそれぞれベスト5をあげてもらい、推薦者の数や順位の高さなどをもとにランキングを作成した。
選者は次の11人(五十音順)
▼大竹文雄(大阪大教授)▼奥村洋彦(学習院大名誉教授)▼後藤康雄(三菱総合研究所チーフエコノミスト)▼鹿野嘉昭(同志社大教授)▼地主敏樹(神戸大教授)▼嶋中雄二(三菱UFJモルガン・スタンレー証券参与・景気循環研究所長)▼清家篤(慶大教授)▼宅森昭吉(三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミスト)▼寺西重郎(日大教授)▼福田慎一(東大教授)▼八代尚宏(国際基督教大客員教授)
1位
『法と経済で読みとく雇用の世界』
政府による介入が経済にもたらす影響を労働・雇用問題の面から検証した。格差是正を目的とする労働法の規制強化は、企業や労働者の行動を変化させ、法改正の狙いとの間にズレが生じる場合も多い。政府の役割とは何かを改めて考えさせる一冊だ。大竹文雄・大阪大学教授は「法学者にも経済学の考え方が、経済学者にも法律がわかるようになる本」と推薦する。
2位
『不況をさっさと終わらせろ』
リーマンショック以降、いまだに好転の兆しを見せない世界経済。なぜ目下の増税や財政緊縮は愚策なのか?失業者増加のダメージは一時的なものではなく、長期的にも経済をむしばむ?では、各国政府と中央銀行、そしてわれわれが本当になすべきこととは―?いま最も信頼できるノーベル賞経済学者が、ついに叩きつけた最終解答。
著者ポール・クルーグマンはマサチューセッツ工科大学教授、スタンフォード大学教授を経て、現在プリンストン大学教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授。大統領経済諮問委員会の上級エコノミスト、世界銀行やEC委員会の経済コンサルタントを歴任。ニューヨークタイムズ紙の辛口コラムニストとしても絶大な人気を誇る。1991年、40歳以下の最も優れた経済学者に贈られるジョン・ベイツ・クラーク賞受賞。2008年、ノーベル経済学賞受賞。
3位
『戦前期日本の金融システム』
経済史の専門家による900ページを超える大著である。戦前の金融システムを、資金の供給や企業統治の仕組みを軸に分析している。鹿野嘉昭・同志社大学教授は「戦前期における金融システム研究の到達点であり、戦後から現在に至る金融のあり方を議論する際の必読書」と位置付ける。「日本経済の長期低迷が続く中、金融システムの成り立ちを改めて考えさせてくれる絶好の書」(福田慎一・東京大学教授)との指摘もあった。
「日本銀行の設立」の項目では、1880年代に公布された日本銀行条例は行政による支配の強力さが際立っていたと説明し、中央銀行に対して行政府が強大な監督権限を持つベルギーの条例を参考にした経緯に触れている。98年施行の改正日銀法で担保された「日銀の独立性」を巡る議論が活発になっているが、議論の出発点を確認するのに役立ちそうだ。
4位
『「失われた20年」と日本経済』
2012年度・第55回「日経・経済図書文化賞」の受賞作
バブル崩壊後の長期停滞で、われわれは何を失ったのだろうか。マクロ経済全体や対外不均衡、生産性、成長率などについて需給両サイドを考慮した分析、国際比較、マクロデータだけでなくミクロデータを活用するなど、総合的視点から日本経済のパフォーマンスを幅広く検討し、停滞脱出に向けて何をすべきかを問う渾身の力作。
5位
『国債危機と金融市場』
日本の国債問題を考える材料になる基礎理論を解説し、いくつかの解決策を示す。年金や医療制度への言及もあり、問題点をわかりやすく整理している。宅森昭吉・三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミストは「最近、マクロ経済について話題になることが多いが、議論の基礎になる一冊」とみている。
6位
『タックスヘイブンの闇』
国際金融の暗部に迫る。欧米主要国が自国に有利な形で金融取引が進むように税制面での優遇措置を競ってきた実態を明らかにしている。「システマティックな研究がほぼ不可能なテーマなので、勇気あるジャーナリストによる網羅的な調査報道は貴重。進行中の国際金融の制度改革についても再考させられる」(地主敏樹・神戸大学教授)
7位
『「Gゼロ」後の世界』
米国の存在感が弱まり、リーダーシップをとる国が存在しない「Gゼロ」になったとの認識のもとで、資源などを巡る保護主義の台頭を予測する。奥村洋彦・学習院大学名誉教授は「米中関係の将来像を具体的に描写し、国際社会での勝者と敗者を決める条件を示すなど、論考の土台として役立つ」と評価する。
8位
『世界を救う処方箋』
社会の分断、エネルギーの枯渇、環境破壊……。
アメリカの危機の淵源に、
地球全体の課題を解くカギがある!
世界各地で貧困と戦ってきた経済学者ジェフリー・サックスが、今回、危機に瀕する祖国アメリカに目を向けた。増大する一方の貧富の格差、社会の分断、教育の劣化、巨額の財政赤字と政治腐敗、グローバリゼーションへの対応の遅れ、環境危機の深刻化……。悪化しつつある母国の病状を、途上国支援の現場で鍛えられた「臨床経済学」を応用して根本から診断、諸課題に対する抜本的な処方箋を提示する。
サックスは説く。いまこそ、私たちは行き過ぎた富の追求を見直し、とくに富裕層はその社会的責任を自覚して、「文明の対価」、すなわち税金を応分に負担すべきだ。目指すべきは、政府と民間が協調し、効率性、公平性、持続性が保証された他者への共感にみちた社会である。それがひいては、人類全体への共感へと至り、世界を救うことにつながるのだから。
9位
『ケインズかハイエクか』
「大きな政府」か、「小さな政府」か――。二大経済学者の論争のすべて。不況からの回復策をめぐり、二人の天才はなぜ真っ向から衝突したのか。学会から政界へ、イギリスからアメリカへと舞台を移しながら繰り返された両雄の激しい抗争、そして知られざる信頼と友情の物語を、西部劇さながらの巧みなストーリーテリングで描く。今なお経済学を二分する思想対立を根本から学び直せる絶好の一冊。
10位
『高品質日本の起源』
2012年度・第55回「日経・経済図書文化賞」の受賞作。
日本企業の高品質は戦後になって形成されたわけではない。トヨタ式生産システムに代表される発言する職場は、すでに戦前の超優良企業である紡績業に存在していたのだ。労働経済学の権威が、高品質発生の起源に挑む。
.jpeg)
"エコノミストが選ぶ 必読2012年経済書・経済図書ランキング10 by 日経 " へのコメントを書く